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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

くわっちーさびら・その5

 

文・写真 稲福 達也

ナーベーラー

 
 “所変われば品変わる”で、ヤマトでは垢すりや化粧水になるナーベーラー(へちま )は、沖縄ではゴーヤーと肩を並べる夏の野菜だ。もちろん垢すり状態で食べたり、化粧水で味噌汁を 作る訳ではなく、若い実を収穫して調理する。その旨味は、苦味がいいゴーヤーと違って、火を通すと 出てくるナーベーラーの水分(どぅー汁(・・・・) という)のほのかな甘さにある。“()いも 甘いも噛み分ける”というが、ウチナーンチュは、夏場になると苦味と甘味を噛み分ける訳だ。 へちま
“ナーベーラー”
   ナーベーラーの定番料理は味噌煮(ンブシー) で、茹でて冷やし酢味噌で食べるのも涼味があっていい。どぅー汁(・ ・・・)が出るためか天ぷらにすることはないが、それも少し工夫すれば美味し い。地元でもあまり知られていない天ぷらのレシピは、「ちゃんぷるー」の荻堂さんに伝えておくので、沖 縄に行く時や知人のウチナーンチュを相手に話のタネにしてみるといい。
 ところで、今回ナーベーラーのことを書こうと思ったのは、『 広辞苑』に「へちま」は「つまらぬ もののたとえ」 という説明があったからだ。日常的に「〜は、へちまのようなもの」という言い方を 聞いたことがないから、古い時代の表現かも知れないが、それにしても「つまらぬもののたとえ」で は、沖縄のナーベーラーが可哀想だ。これからは、褒め言葉として「僕の女房はナーベーラーのような 女」と使うのは時期尚早としても、せめて『広辞苑』で「東南アジアで広く食され、我が国では沖縄で 食される貴重なもの」と説明されるようにナーベーラーの応援をしよう。



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