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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

くわっちーさびら・その1

 

文・写真 稲福 達也

たつやぁの話

 たつやぁの話  このちゃんぷるーに書いたエッセイなどを本にして友人や知人に配った。昨年の秋の初めのことだ。 沖縄では、ひろしという名前はひろしぃ(・・・・) 、あきらならあきらぁ(・・・・)と独特 の抑揚で呼び、私はたつやぁ(・・・・)だか ら『たつやぁのはなし』という書名にしたら、中には『たつやあのはなし( ・・・・・)』と読む人がいたのは心外だった。
   最初に親友のSに届けた本は、彼の会社の冷蔵庫で数日間冷やされていた。我が家にあったおみやげ の漬け物の紙袋に入れて事務所の人に預けたからだ。本の噂を聞いたSから“僕には本はないの?”と いう連絡でその行方がわかったが、思い出すと確かにその紙袋には要冷蔵のシールが貼られていた。彼 が本と知らずに“くわっちーさびら(ごちそうになります) ”と冷蔵庫の紙袋を開けていたらどんな顔をしただろう。
   ちゃんぷるーの荻堂さんに本を作ると連絡したら、ぜひサイトで売りたいと言うので、サイトの運営 費の足しになればいいと考えて、本に非売品と書かないことにした。しかし、サイトの分まで余分に印 刷してまだインクの匂いが残る本を送ると、彼女の返事は“これは商品になりません!”だった。どう やら彼女は、ハードカバーの立派なものができると思い込んでいたようだ。ところが、それは安上がり の装幀(そうてい)に加えて、書名もヤマトゥン チュにはおそらく意味不明のたつやぁ(・・・・) のはなしだから(表紙の写真も私が30年近く愛用している煙草盆なのだ)、 商品にならないのは至極当 然ではある。
 本を作ると思わぬ事が起こるものだ。ちゃんぷるーに贈呈した本は商品から不要品になったが、ちゃ んぷるーの応援団長を自認する私は、性懲りもなく今回から寄稿を再開する。読者の皆様にはまた暫く たつやぁのはなしにお付き合い願いたい。



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