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今月のレビュー

このページでは、沖縄関連の本、音楽、コンサート、映画などを論評(レビュー)していきます。

今月は、ちゃんぷるー・どっとこむが生まれるきっかけを作った?映画、ナビィの恋 のサウンドトラックを取り上げます。 

曲目リスト
1. 下千鳥
2. RAFUTI(ピアノ・ソロ)
3. 国頭ジントーヨー
4. 十九の春(じゅりぐぁ小唄)
5. 六調節
6. クレイグニッシュ・ヒルズ
7. トゥバラーマ
8. モンデヨー(国頭ジントヨー替え歌版1)
9. 十九の春(じゅりぐぁ小唄)
10. アイリッシュ・リール
11. 月ぬ美しゃ
12. 十九の春(じゅりぐぁ小唄)(回想シーン)
13. トゥバラーマ
14. ロンドンデリーの歌
15. ハバネラ
16. サンラーを讃える歌(国頭ジントヨー 替え歌版2)
17. トゥバラーマ・ファンタジー
18. 十九の春(じゅりぐぁ小唄)
19. 十九の春(じゅりぐぁ小唄)
20. アッチャメー小
21. RAFUTI(エンド・クレジット)

世間一般的にいつから沖縄ブームが始まったか分かりませんが、私の中で「沖縄」ブームが弾けたのは、 このナビィの恋を見てからだったような気がします。この映画を観て、そうそう、沖縄のこう いうところがいいのよ、と細部まで感心し、私はふるさと沖縄が大好きだったのだ、と明確に認識しま した。

そして、ウチナーンチュである私の心に沖縄が好きだということをこのように単純明快に認識させた映 画が、ヤマトゥンチュによって撮られた、ということに軽いショックを覚えました。沖縄出身監督によ る映画がかかるたびに観に行っていましたが、そのほとんどは部分的にいいところがあっても、観念的 過ぎたり沖縄臭さが妙に鼻についたり、全体としてはイマイチ。今ではストーリーはおろかタイトルさえ 覚えていません。その後いとうまきこさんをはじめ何人かの沖縄フリークに出会って、ヤマトゥンチュの 方が沖縄の良さを客観的に捉え、それを表現することが上手なのでは、と思うようになっています。

話が少しそれましたが、とにかく私にとってナビィの恋は特別な、大袈裟に言えば人生も変えた 映画と言えるのですが、その音楽がまた素晴らしいのです。沖縄民謡なんて、それまで見向きもしませ んでしたが、この映画を観て早速サントラ盤を買い、毎日のように聞いて、嘉手刈林昌、山里勇吉、登 川誠仁の味のある歌声に酔いしれました。意識して聞くことはなかったものの、小さい頃から耳に馴染 んでいた歌声だったのでしょう、とにかく邪魔にならず、ひたすら心地良い。

そして沖縄の音楽が、それまで私が好んで聞いてきた西洋音楽と見事に融合しているのです。登川誠仁 の声にかぶるマイケル・ナイマンのピアノ曲も素敵だし、三線の伴奏で歌われるカルメンのハバネラも 見事。でも私のイチオシは山里勇吉の歌う「ロンドンデリーの歌」。これは公民館でのショーの後、ナ ビィを始め主な登場人物たちが夕日を浴びながら帰路につくシーンで歌われていたと思いますが、しみ じみと哀歓のこもったいい歌です。

音楽をプロデュースした磯田健一郎がライナーノートに書いていますが、「島の空気感、風のざわめき のようなものを感じる音楽が欲しい、という監督の要望によって」音楽の主要部分はほとんど粟国島で ロケ中に収録されたようです。しかも、編集一切なし!で・・・そういうスタッフの心意気で、このサ ウンド・トラックは監督の要望を完璧に満たすものになっていると思います。

あなたも、粟国島の空気感、風のざわめきを感じてみませんか? 2/23/06

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