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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

85.まちぐゎー

 沖縄本島に行ったことのある方は必ず一度は訪れたことがあると思われる国際通り。この通りの脇道を 入ったところに、あの有名な「公設市場」があります。ガイドブックにも必ず紹介されていて、チラガー (豚の顔の皮)など、一世を風靡した観光スポットと言っても過言ではありません。最近は観光客相手の 値段になってしまったので、地元の人が公設市場で買い物をするということはほとんどないようです。公 設市場の周辺でも昔と違って気軽に話しかけてくれるお店も少なくなったような気がして、私も最近は、 琉球舞踊のお稽古に行くための通学路のように通るだけで、ぶらぶらお店をのぞきながらも「高いなあ」 と思いながら歩いていました。
 しかし、少し通学路を変えてメインの通りからさらに一歩奥へ入ってみると、そこはまだまだ20年前の 沖縄が存在しているのです。今までも何度か足を踏み入れてはいたのですが、うちなーぐちが飛び交う 「沖縄」に圧倒され、自分がものすごくよそ者のような気がして、立ち止まってはいけないのではないか と思ってしまい、なかなかゆっくり歩けなかったのです。でも、ここ何年かで、沖縄の人に道を尋ねられ たり、国際通りで観光客向けの飲み屋さんやお土産屋さんに声をかけられなくなり、「私って観光客っぽ くないのかも・・・」と思い始めたこともあり、ゆっくり歩けるようになったのです。
 沖縄そば300円の店、お弁当200円、お総菜100円のお総菜やさん、カーブチー(みかん)がたくさん入 って200円、沖縄の御菓子、こわれ亀せんべい・・・などなど、まちぐゎーには安くて沖縄らしい物があ ふれていました。隣同士でお総菜屋さんが並んでいると、どうしても見比べるのが悪いような気がしてし まい、ざっとしか見られなかったのが残念ですが、次回からもお昼ご飯はお総菜を買おう!と固く決意し たまちぐゎー散策でした。ここで、私も「おばちゃん、しーぶん(おまけ)して」とか言えるようになっ たらいいなあ・・なんて思いながらぶらぶら歩いたまちぐゎー、本当に楽しかったです。
 海を眺めたり、沖縄の自然に触れる時間があまりない私には、那覇の町で沖縄を感じることが少なくな り、少し息苦しい感じもします。まちぐゎーも代替わりして、おしゃれなお店がちらほら見られますが、 どうか、ここだけは沖縄らしくこのままでいて欲しい。でももしかしたら、私が観光客っぽくなくなった のではなく、まちぐゎーが私みたいなリピーターの観光客が歩きやすい通りに変わってしまったのかもし れないけれど、それでも、「沖縄」を少しでも残して欲しいなあと思わずにはいられません。沖縄らしさ をなくす原因を作っているのは、他ならぬ観光客の私たちなのだから、身勝手なお願いと言ったらそれま でだけど・・・。
 なんだかんだと考えながらも、来月もお稽古の合間に「まちぐゎー散策」、楽しみます!

12/01/10

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