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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

74.小(ぐゎ−)の世界

 「徳利小(とぅっくいぐゎ−)よ、徳利小・・・♪」、この沖縄の歌の歌詞をこどもたちに説明 するとき、私は「とぅっくいぐゎー」っていうのは「かわいいとっくりちゃん」っていうことだよ と説明し、この曲に合わせて3人一組で遊ぶのですが、「真ん中にいるのが徳利ちゃん」と言いなが ら楽しんでいました。私は、この徳利小のような「かわいい**ちゃん」や、筋小(すーじぐゎー) のような小さくて細かい様子がよく出ている「ぐゎー」という感覚が、なんだかとても好きで、沖 縄で「ぐゎー」というフレーズを聞く度に「いいなあ」と思うのです。
でも、沖縄の人々は「ぐゎ−」を、そんな風に分析して使っているのではありません(当たり前か ・・・?)。いつでもどこでもなんとなく、接尾語のように、何にでも、本当に何にでもつけるの です。「おっ!また『ぐゎー』だ!」と思うほど、何にでも・・・。 例えば「えー、まきちゃん、 そこの扇小(おうぎぐゎー)取って−」とか、「飴小(あみぐゎー)食べなさい」とか、「私のCD 小、あんたもってるねー」とか、物の名前にはほとんど全部につけているのかも?!と思うくらい 頻繁に使うのです。
 当然、うちなんちゅになりたい私のことですから、この「ぐゎ−」を自分の言葉として使ってみ たくなるわけです。でも、なんだか、難しい・・・。ただ普通に「ぐゎー」をつければいいのでは ?と思っても、私が言うと不自然になるのです。だいたい、普段の話し言葉の中に「ぐゎー」とい う発音はないのですから仕方がないことなのですが・・・。「がー」でもなく「ぐ・わ−」でもな い、あひるの鳴き声のような「ぐゎっ」でもなく、「ぐゎー」なのです。どうしても「ぐ」が、強 すぎてしまうのですよねぇ。
 そんなある日、お世話になっている先輩であり、沖縄出身のK先生の仕事を手伝っていたら、K先 生はあまりの忙しさにうちなーぐちが混ざり初め、「フェルト買ってこようね〜」と言って、玄関 を出て行きました。さすがに、そのときは「フェルト(ぐゎー )」とは言いませんでしたが、数日後同じ日に沖縄にいたので、南部観光をする ことになり、若手作家さんの経営する雑貨屋さん巡りをしていると、かわいいサボテンの置物が目 にとまりました。そして、K先生は「まあ、見て、このかわいいさぼてん(ぐゎー )!」と、叫んでいました。
 さすが、うちなんちゅ。私も、さらりと「ぐゎー」を使いたい!2010年は、「ぐゎー」を使うぞ !それから、これもまた憧れの「だっからよ〜」の研究もするぞ!

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